マルシェ値札の税込表示とセット価格例
マルシェやイベント販売で使いやすい値札の作り方を、税込表示とセット価格の見せ方に絞って解説。手書き風やまとめ買い向けの例も紹介します。
この記事のポイント(読了 約8分)
- -マルシェの値札は遠くから見えることと税込価格がすぐ分かることが大切
- -セット価格はお得感だけでなく、選びやすさと利益のバランスで決める
- -手書き風、シンプル、まとめ買い向けで値札の役割を分けると売り場が整う
マルシェの値札は「かわいい」より先に「分かる」
マルシェやイベント販売では、作品そのものの魅力はもちろん大切ですが、値札の見やすさも売れ行きに影響します。
minne・Creema・BASEでは商品ページを開けば価格や送料、説明文をじっくり読んでもらえます。一方でマルシェでは、お客さまがブースの前を歩きながら一瞬で判断します。
「これは何のお店かな」 「いくらくらいかな」 「ちょっと見ても大丈夫そうかな」
この最初の不安を減らすのが値札の役割です。
作家さんの中には、商品の並べ方で「どこから見ても何かしらの商品と目が合うようにしている」という方もいます。値札も同じで、近くまで来た人だけでなく、少し離れた場所からでも価格帯が分かるようにしておくと、ブースに入りやすくなります。
小さなピアス、ステッカー、ミニ雑貨などは、作品自体が遠くから見えにくいことがあります。その場合は、値札やPOPを少し大きめにして「何があるか」「いくらから買えるか」を先に伝えると、足を止めてもらいやすくなります。
税込表示は大きく、支払う金額を迷わせない
マルシェ値札でまず意識したいのは、税込表示です。
イベント販売では、レジ前で細かい計算が発生するとお客さまも作家側も少し慌ただしくなります。特に混雑時は、後ろに人が並んでいるだけで「やっぱりやめておこうかな」と感じる方もいます。
値札には、実際に支払う金額を大きく書くのがおすすめです。
例としては、次のような表記が使いやすいです。
- ピアス 1,800円 税込
- ミニ巾着 1,200円 税込
- ステッカー 各300円 税込
- ブローチ 2,500円 税込
- キーホルダー 1,100円 税込
「税込」の文字は価格と同じくらい目立たせる必要はありませんが、近くで見たときに分かる位置に添えておきます。
避けたいのは、税抜価格だけを大きく書いて、会計時に税込金額を伝える形です。ネットショップではカート内で計算されますが、対面販売ではその場の印象が残ります。「思っていたより高かった」と感じさせないためにも、最初から税込価格で見せるほうが安心です。
値札に入れる情報は増やしすぎない
値札に書けることは意外と多くあります。商品名、素材、サイズ、注意書き、価格、税込表示、セット割、SNSアカウント。全部入れたくなる気持ちもあります。
ただ、マルシェ値札の目的は説明ではなく、判断を助けることです。
基本は、商品名と税込価格が分かれば十分です。素材や詳しい説明は、台紙、POP、ショップカード、会話で補うほうが見やすくなります。
特に小さな商品につける値札は、情報量が多いほど読みにくくなります。値札は価格を伝えるもの、POPは魅力を伝えるもの、と役割を分けると売り場全体がすっきりします。
たとえば、ピアスの値札に「淡水パール、サージカルステンレス、金属アレルギー対応、税込1,980円」と詰め込むより、値札は「ピアス 1,980円 税込」、近くのPOPに「金具変更できます」と書くほうが自然です。
セット価格は「まとめ買いしたくなる理由」を作る
セット価格は、単に安くするためのものではありません。お客さまが選びやすくなり、会計もスムーズになり、作家側の販売単価を上げやすくするための見せ方です。
特にマルシェでは、次のような商品と相性が良いです。
- ステッカーやポストカードなど単価が低いもの
- ヘアゴムやチャームなど複数使いしやすいもの
- 色違い、柄違いで選ぶ楽しさがあるもの
- 友人や家族へのプチギフトにしやすいもの
- 利益率が比較的安定している定番商品
たとえば、ステッカーを1枚300円で販売している場合、「3枚で800円」にすると、お客さまはあと1枚選ぶ理由ができます。
ただし、ここで大切なのは利益です。原価や制作時間を考えずにセット価格を下げると、たくさん売れたのに疲れだけが残ることがあります。
単品300円の商品を3枚900円から800円にする場合、100円の値引きです。材料費、印刷費、袋代、イベント出店料の一部、決済手数料が乗っても無理がないか確認してから決めましょう。
セット価格の見せ方例
セット価格は、値札に長く説明を書くより、ぱっと見て分かる形にするのが向いています。
たとえば、単品価格とセット価格を上下に分けると読みやすくなります。
ステッカー
1枚 300円 税込
3枚 800円 税込
アクセサリーや布小物なら、セット対象を明確にしておくと迷いにくくなります。
ヘアゴム
1つ 700円 税込
2つ 1,200円 税込
ポストカード
1枚 250円 税込
5枚 1,000円 税込
セット価格を作るときは、「何個でいくらか」が一目で分かることが大切です。「まとめ買い割あります」だけでは、質問しないと分からないため、遠慮してそのまま離れてしまうお客さまもいます。
また、セット対象外の商品がある場合は、別の棚に分けるか、対象商品の近くにだけ表示します。イベント中に何度も説明しなくて済むように、値札の時点で誤解を減らしておきましょう。
手書き風の値札は温度感が出る
ハンドメイド作品と相性が良いのが、手書き風の値札です。ぬくもりが出やすく、作品の世界観にもなじみます。
紙はクラフト紙、白い厚紙、淡い色のカードなどが使いやすいです。ペンは黒やこげ茶など、読みやすい色を選びます。淡いインクは雰囲気が出ますが、屋外や照明の暗い会場では読みにくくなることがあります。
手書き風にするときも、価格だけは大きく、数字をはっきり書くのがポイントです。文字のかわいさより、まず読めることを優先します。
手書き風の例です。
お花のピアス
1,800円 税込
小さな巾着
1,200円 税込
ちょっとした贈りものに
一言添える場合は、商品説明ではなく「使う場面」を短く入れると伝わりやすくなります。「通勤にも」「親子で色違い」「手帳デコに」など、お客さまが自分の生活に置き換えやすい言葉が向いています。
シンプルな値札は価格帯をそろえて見せやすい
作品数が多い作家さんには、シンプルな値札が便利です。
同じサイズ、同じフォント、同じ配置でそろえると、売り場全体が整って見えます。アクセサリー、布小物、キャンドル、紙ものなど、ジャンルが複数ある場合も価格を探しやすくなります。
シンプルな値札の例です。
Pierce
税込 2,200円
Mini pouch
税込 1,500円
英字を使う場合は雰囲気が出ますが、商品名が分かりにくくなることもあります。初めて見るお客さま向けには、日本語の商品名を小さく添えると親切です。
また、1点ずつ値札をつけるのが大変な場合は、棚ごとに価格帯をまとめる方法もあります。
この段の商品
すべて 1,500円 税込
ただし、同じ段に違う価格の商品を混ぜると会計ミスにつながります。価格帯で分ける場合は、配置と値札をセットで考えるのがおすすめです。
まとめ買い向けの値札は遠くから見える大きさに
まとめ買いを促したい商品は、個別の小さな値札だけでなく、少し大きめのPOPとして見せると効果的です。
作家さんのリアルな工夫として、「小さい商品はなるべくPOPで遠くからでも見えるようにする」という声があります。遠くから見て何があるか分からないブースには、お客さまが近寄りにくいものです。
たとえば、ステッカーやポストカードを販売する場合、作品そのものは小さくても、上に大きく「3枚で800円 税込」と出ているだけで、通りすがりの人に届きやすくなります。
まとめ買い向けPOPでは、価格だけでなく選ぶ楽しさも見せられます。
ステッカー
1枚 300円 税込
3枚 800円 税込
好きな柄を組み合わせOK
ギフト用ミニ雑貨
1つ 600円 税込
2つ 1,000円 税込
お友だちとおそろいにも
「好きな柄を組み合わせOK」のような一言があると、お客さまは自分で選んでいいのだと分かります。聞かなくても買いやすい売り場は、イベントではとても強いです。
値札と売り場の導線を合わせる
値札は単体で考えるより、売り場全体の導線と合わせると効果が出やすくなります。
遠くから見える大きなPOPで価格帯を伝え、近づいたら商品ごとの値札で税込価格を確認でき、会計前にセット価格がもう一度分かる。この流れができると、お客さまは迷いにくくなります。
人が集まっているブースは、それだけで「何のお店だろう」と気になってもらえます。一方で、人が多すぎて商品や値札が見えないと、近づくのを諦められてしまうこともあります。
だからこそ、目線より少し高い位置にセット価格のPOPを置いたり、棚の手前に税込価格を大きく表示したりする工夫が役立ちます。
ショップカードやSNS案内も、値札の近くに置くと自然に手に取ってもらいやすくなります。購入後の袋にショップ名やロゴが入っていると、会場内で持ち歩いてもらう間の小さな宣伝にもなります。
値下げではなく「買いやすさ」を設計する
マルシェで売れない時間が続くと、「価格が高いのかな」と不安になることがあります。
でも、すぐに値下げする前に、値札の見え方を見直してみてください。税込価格が分かりにくい、セット価格の条件が読みにくい、遠くから商品ジャンルが伝わらない。このような理由で、価格以前に足が止まっていないこともあります。
ネットショップで売れないからと安くしすぎると、後から委託販売やイベント出店で手数料がかかったときに苦しくなることがあります。マルシェでも同じで、価格を下げる前に「伝わり方」を整えることが大切です。
値札は小さな紙ですが、作品の価値をどう受け取ってもらうかを左右します。税込表示で安心感を出し、セット価格で選びやすさを作り、売り場全体で遠くからでも伝わるようにする。これだけで、無理な値引きをしなくても買いやすい雰囲気に近づきます。
当日の値札チェック
イベント前日の準備では、値札を作るだけでなく、実際に並べた状態で確認しておくと安心です。
- 税込価格が大きく読める
- セット価格の条件が一目で分かる
- セット対象外の商品と混ざっていない
- 遠くから見ても価格帯が伝わるPOPがある
- 会計時に迷いそうな端数が多すぎない
- ショップカードやSNS案内が手に取りやすい位置にある
可能であれば、家族や友人に少し離れた場所から見てもらい、「何のお店か」「いくらくらいの商品があるか」を聞いてみるのもおすすめです。自分では見慣れている売り場でも、初めて見る人には情報が足りないことがあります。
まとめ
マルシェ値札は、作品の雰囲気を引き立てるだけでなく、お客さまの不安を減らすための大事な接客ツールです。
税込表示は支払う金額を分かりやすくし、セット価格はまとめ買いのきっかけを作ります。手書き風なら温度感を、シンプルな値札なら整った印象を、まとめ買い向けPOPなら遠くからの分かりやすさを出せます。
大切なのは、かわいく作ることだけを目標にしないことです。読める、迷わない、買いやすい。この3つを意識すると、作品の魅力がより伝わりやすくなります。
セット価格を決める前に利益が残るか確認したいときは、ねだんナビの価格診断ページで販売価格のバランスを見直してみてください。
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