ゆうパケット・クリックポスト・ネコポスどれを使うべき?
ハンドメイド作家がよく使う小型配送3サービスを料金・サイズ・追跡・補償で比較。商品サイズ別の選び方とよくある誤発送トラブルの予防策を解説します。
この記事のポイント(読了 約8分)
- -クリックポスト・ゆうパケット・ネコポスは料金とサイズ上限が微妙に違い、商品の厚みで使い分けるのが基本
- -追跡はどれも標準装備だが、補償はいずれも原則なし。高額品は別サービスを検討する必要がある
- -サイズオーバーの返送や宛先間違いを防ぐため、発送前のチェック手順を決めておくと事故が減る
「どれが一番お得?」と聞かれても、答えは商品によって変わる
ハンドメイド作品をネットで売り始めると、必ずぶつかるのが発送方法の選択です。クリックポスト、ゆうパケット、ネコポス。名前は聞いたことがあっても、それぞれの違いを正確に説明できる作家さんは意外と少ないのではないでしょうか。
「とりあえずクリックポストにしている」「ショップが指定してくれるから考えたことがない」という声もよく聞きます。でも、商品ごとに最適なサービスを選べるようになると、送料負担が月に数千円単位で変わってくることもあります。
この記事では、小型作品の発送でよく使われる3つのサービスを、料金・サイズ・追跡・補償の4つの軸で整理します。
3サービスの基本スペックを並べてみる
まずは、それぞれのサービスの主な条件を確認しておきましょう(2026年5月時点の情報です)。
クリックポストは日本郵便が提供する個人向けサービスで、料金は全国一律185円。サイズは長辺34cm・短辺25cm・厚さ3cm以内、重さ1kgまで。Yahoo!ウォレットまたはAmazon Payでの事前決済が必要で、自宅でラベル印刷ができます。追跡あり、補償なし、ポスト投函で完結します。
ゆうパケットも日本郵便のサービスですが、こちらは厚さで料金が変動します。厚さ1cm以内が250円、2cm以内が310円、3cm以内が360円(2026年5月時点)。サイズ上限は長辺34cm・3辺合計60cm以内。追跡あり、補償なし。フリマアプリ経由だと「ゆうパケットポスト」「ゆうパケットプラス」など派生サービスもあります。
ネコポスはヤマト運輸のサービスで、個人での利用はできず、各販売プラットフォーム(minne・Creema・メルカリなど)経由で利用する形になります。料金はプラットフォームごとに異なり、minneでは385円前後、Creemaでも同程度。サイズは角形A4以内(長辺31.2cm・短辺22.8cm・厚さ3cm)、重さ1kgまで。追跡あり、補償なし。
商品サイズ別の使い分け早見表
具体的にどの作品にどれを使うか、サイズ感で整理してみます。
- ピアス・イヤリング1点(厚さ1cm以内、小箱入り):クリックポスト185円が最安。ゆうパケット250円との差は65円ですが、月に50件発送するなら3,250円の差になります
- ネックレス・ブレスレット(厚さ2cm前後、台紙+OPP袋+封筒):クリックポストの厚さ3cm以内に収まれば185円。ギリギリなら計測ミスを避けてゆうパケット310円が無難です
- 布小物・ポーチ(厚さ3cm前後):3cmを少しでも超えるとクリックポストもネコポスも返送リスクがあります。圧縮できるならクリックポスト、難しければゆうパック等への切り替えを検討します
- レジン・陶器など割れ物(厚さ2cm前後):補償がないため、低価格帯ならクリックポスト・ゆうパケットでも、5,000円を超えるならレターパックプラスやゆうパック等への切り替えを検討します
3cmという厚さの壁は想像以上に厳しく、緩衝材を入れたら超えてしまうケースが頻発します。発送前に必ず厚さ測定スケール(100円ショップでも手に入る)で確認するクセをつけたいところです。
追跡と補償、見落としがちな違い
3サービスとも追跡番号は付きますが、補償は原則ありません。ここが大きな落とし穴です。
「追跡があるから安心」と思いがちですが、追跡はあくまで「どこまで運ばれたか」を確認できるだけで、紛失や破損が起きても基本的に運送会社から金銭的な補償は受けられません。お客さまには商品代金を返金することになりますが、その負担は作家側がかぶる形になります。
この点を踏まえると、補償の必要性は商品単価で線引きするのが現実的です。販売価格3,000円までならクリックポストや一般的なネコポスでも問題ありませんが、5,000円を超えてくると一度のトラブルが大きな痛手になります。レターパックプラス(520円)は対面受け取りで紛失リスクが減りますし、ゆうパック・宅急便コンパクトなら補償も付きます。
「送料を抑えたい気持ち」と「万が一の損失」を天秤にかけて、商品ラインごとに発送方法のルールを決めておくと、毎回の判断に迷わなくなります。
よくある誤発送トラブルと予防策
実際に作家さんから聞く失敗パターンには、共通点があります。
一つ目は「厚さオーバーで返送」。発送時は3cm以内だったのに、緩衝材が膨らんで規定外と判断されるケースです。予防策は、発送前に厚さスケースに通すこと。スケースをスッと通らなければアウトです。
二つ目は「宛先記入ミス」。クリックポストはラベルを自宅で印刷するため、コピー&ペーストでの転記ミスが起きやすい。販売プラットフォームから住所をコピーする際は、番地や部屋番号が省略されていないか、最後にもう一度目視確認をします。
三つ目は「配送方法の取り違え」。複数注文を同時に発送するとき、お客さまAの宛先ラベルをお客さまBの荷物に貼ってしまう事故。複数件をまとめて梱包する日は、1件ずつ「梱包→ラベル貼り→トレイに移す」を完結させてから次に進むと防げます。
自分なりの発送ルールを作っておく
発送方法の選択は、毎回ゼロから考えると疲れてしまいます。「厚さ1cm以内・3,000円以下ならクリックポスト」「厚さ2cm以上ならゆうパケット310円」のように、自分なりのルールを紙に書き出してワークスペースに貼っておくのがおすすめです。
商品をいれる袋にロゴやショップ名を入れておくと、お客さまの手元に届いた後も思い出してもらえるきっかけになります。送料を抑えることだけでなく、開封したときの体験まで含めて発送を設計すると、リピートにつながる小さな種まきになります。
送料を含めた価格設定に迷ったときは、ねだんナビの価格診断で自分の作品の適正価格を確認してみてください。
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