作品の世界観ってどう作る?ブランディング入門
ハンドメイド作品のブランディングを「色・素材・パッケージ・言葉」の4軸で具体的に解説。なんとなくおしゃれではなく、自分の作品に合った世界観の作り方を、minne・Creema・BASE作家向けに紹介します。
この記事のポイント(読了 約8分)
- -世界観は「色・素材・パッケージ・言葉づかい」の4つを揃えると一気にまとまる
- -真似したい作家ではなく、買ってほしい人を起点に決めると軸がブレない
- -ロゴ入りの袋やショップカードは、お客さんの手を借りて宣伝してもらえる小さな広告になる
「なんとなくおしゃれ」から抜け出すために
ハンドメイドを続けていると、一度はぶつかる壁があります。「自分の作品って、どこか統一感がない気がする」という感覚です。
技術は上がっているのに、SNSのフィードを見返すとバラバラに見える。イベントブースに並べると、なぜか他の作家さんよりごちゃついて見える。これはセンスの問題ではなく、ブランディングという考え方が抜けているだけのことが多いです。
ブランディングというと大げさに聞こえますが、要するに「あなたの作品を見たときに、お客さんが受け取る印象を意図的にコントロールすること」です。難しい理論は必要ありません。意識する軸を絞れば、誰でも今日から始められます。
世界観をつくる4つの軸
ブランドの世界観は、感覚的なものに見えて、実は具体的な要素の積み重ねでできています。最低限おさえておきたいのは次の4つです。
- 色: メインカラーとサブカラーを2〜3色に絞る
- 素材: 使う素材の系統を決める(天然素材中心、ビビッドな樹脂中心、など)
- パッケージ: 包装紙・袋・タグのトーンを統一する
- 言葉づかい: 商品説明やSNS投稿の文体を揃える
この4つが揃うだけで、お客さんは「あ、この作家さんっぽい」と無意識に感じ取ってくれます。逆に、どれか一つでも大きくズレると、世界観は一気にぼやけます。
まず「誰に届けたいか」を決める
色や素材を決める前に、本当はもっと手前で考えるべきことがあります。それは「誰に届けたいか」です。
作りたいものを作るのではなく、自分や周りの誰かが本当にほしいと思うものを作る。これはイベント出店経験のある作家さんがよく言うことです。世界観も同じで、「私が好きなもの」を全部詰め込むと方向性が散らかります。
たとえば、30代の働く女性に向けるなら、落ち着いたくすみカラーと上品な梱包が合います。学生さんに向けるなら、もう少し遊びのあるポップな配色や、SNS映えするパッケージが効果的です。SNSやイベントで「どんな商品がほしいですか」と聞いてみると、想像と違う答えが返ってきて軸が定まることもあります。
色の決め方は「3色ルール」で十分
色選びで迷ったら、メイン1色・サブ1色・差し色1色の合計3色に絞ってみてください。プロのデザイナーも基本はこの構成です。
色を決めるときは、作品単体ではなく「作品が並んだときの全体感」で考えるのがコツです。一つひとつの作品にいろんな色を使っていても、撮影時の背景や、SNSの投稿に使う色味を統一すれば、全体としての世界観は保てます。
写真の背景色やSNSの加工フィルターを揃えるだけでも、フィードがぐっとまとまって見えるようになります。
パッケージは「持ち歩いてもらう広告」
商品を入れる袋やショップカードは、ブランディングの中でも費用対効果が高い部分です。
ロゴやショップ名を入れた袋でお渡しすると、お客さんが帰り道に持ち歩くことで、周りの人に自然と認知が広がります。家に帰ってからも袋を見るたびに作家さんのことを思い出してもらえる。これは無料で動いてくれる小さな広告のようなものです。
ショップカードも同様で、イベントではなるべく手に取りやすい位置に置いたり、購入してくれた方には必ず一枚添える習慣をつけたいところです。
すべてを手作りで揃える必要はありません。ステッカーや簡易な紙袋なら、業者に頼んでもそこまで高くつかないので、ロゴ入りで作ってしまうのも一つの選択肢です。
言葉づかいで「らしさ」が決まる
意外と見落とされがちなのが、商品説明やSNS投稿の文体です。
同じ作品でも、「やわらかな日差しの朝にぴったりの一輪」と書くのと、「ふだん使いに気軽に合わせられます」と書くのとでは、お客さんが受け取る印象がまったく違います。
丁寧語で統一するのか、少しくだけた口調にするのか。絵文字を使うか使わないか。一人称を「私」にするか「わたし」にするか。こうした細部まで決めておくと、SNSでも商品ページでも一貫したトーンが出せます。
迷ったら、自分が好きな作家さんやブランドの投稿を10件ほど読んでみて、「文体のクセ」を分析してみてください。ヒントがたくさん見つかります。
世界観チェックリスト
最後に、自分のブランドが整っているか確認するためのチェックリストを置いておきます。
- メインカラー・サブカラーが2〜3色に絞られている
- 写真の背景や撮影トーンが統一されている
- 包装に使う袋・タグ・カードのデザインに一貫性がある
- 商品説明とSNS投稿の文体が揃っている
- 「誰に届けたいか」を一文で説明できる
全部できている必要はありません。一つずつ整えていくだけで、半年後には「なんとなくおしゃれ」から「この人らしい」と言われるブランドに育っていきます。
世界観が定まると、不思議なことに価格設定もブレなくなります。自分のブランドに合った価格を見つけたいときは、ねだんナビの価格診断で、市場データをもとにした適正な価格レンジを確認してみてく��さい。
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