Pinterestを作家が使うべき理由
ハンドメイド作家向けに、Pinterestを商品撮影、ブランディング、ECサイトへの検索流入づくりに活用する方法を解説します。
この記事のポイント(読了 約8分)
- -PinterestはSNSというより検索され続ける画像の入口として使える
- -ピン、ボード、商品ページの導線をそろえるとminne・Creema・BASEへの流入につながる
- -価格やブランドの見せ方まで整えることで、安さではなく世界観で選ばれやすくなる
Pinterestは「投稿が流れるSNS」ではなく検索される入口
ハンドメイド販売というと、InstagramやXの運用を思い浮かべる作家さんが多いかもしれません。もちろんSNSでファンと交流することは大切ですが、Pinterestには少し違う強みがあります。
Pinterestは、ユーザーが「入園グッズ 手作り風」「天然石 ピアス コーデ」「母の日 ギフト ハンドメイド」のように、欲しいものや作りたい雰囲気を探す場所です。つまり、今すぐ買う人だけでなく、数週間後、数か月後に購入するかもしれない人の目に作品を届けられます。
minne・Creema・BASEで販売している作家にとって、PinterestはECサイトへの検索流入を増やすための画像検索エンジンのように使えます。投稿がすぐ流れて終わるのではなく、ピンが保存され、検索され、あとから何度も見られる可能性がある点が魅力です。
ハンドメイド作品とPinterestの相性が良い理由
Pinterestで見られやすいのは、言葉だけでは伝わりにくいものです。ハンドメイド作品はまさにその代表です。
素材感、サイズ感、色の組み合わせ、使ったときの雰囲気。これらは商品説明文だけでは伝えきれません。写真を見た瞬間に「こういう雰囲気が好き」「自分の部屋に置きたい」「プレゼントに良さそう」と感じてもらえる作品ほど、Pinterestとの相性が良くなります。
イベント出店でも、遠くから見て何のブースかわからないとお客さんは近寄りにくいものです。小さな商品はポップを置いたり、どこから見ても作品が目に入るように並べたりしますよね。Pinterestも同じです。検索画面で一瞬見えたときに、何の商品で、どんな魅力があるのかが伝わることが大切です。
ピン作りは「きれいな写真」より伝わる構成を意識する
Pinterest用のピンは、ただ商品写真を載せるだけでも始められます。ただ、集客につなげるなら、見る人が保存したくなる構成にしておくと効果的です。
おすすめは、商品単体、使用シーン、文字入り画像の3種類を用意することです。たとえばアクセサリーなら、白背景の商品写真だけでなく、着用写真、ギフト包装した写真、「卒業式コーデに合う淡水パールピアス」のような短い文字入りピンを作ります。
1つの商品から複数の切り口を作ると、検索される言葉も増えます。「ハンドメイド ピアス」だけでなく、「結婚式 アクセサリー」「30代 ギフト」「シンプル パール」など、買い手が実際に探しそうな言葉に寄せられます。
ピンに入れる要素は、まず次のように考えると作りやすくなります。
- 商品が何か一目でわかる写真
- 使う場面が想像できる短い言葉
- ショップ名やロゴなど、あとで思い出せる目印
- 商品ページにつながるリンク
- 色や雰囲気がそろったデザイン
袋にロゴやショップ名を入れると、イベント会場で持ち歩いてもらうだけで宣伝になり、帰宅後にも思い出してもらえます。Pinterestのピンもそれに近い存在です。保存されたあとに見返されたとき、「この作家さんの雰囲気、好きだった」と思い出してもらえる目印を入れておきましょう。
ボード設計は作品ジャンルより「買う理由」で分ける
Pinterest活用で見落とされやすいのがボード設計です。ボードは、ピンをまとめる棚のようなもの。ここを適当にしてしまうと、せっかくの作品が見つかりにくくなります。
作家側は「ピアス」「布小物」「キャンドル」のように商品ジャンルで分けたくなりますが、購入者は必ずしもジャンル名だけで探しているわけではありません。「友人への誕生日ギフト」「ナチュラルインテリア」「入園入学準備」「大人可愛いアクセサリー」のように、目的や世界観で探すことも多いです。
たとえば布小物作家なら、「入園入学グッズ」「親子で使える布小物」「北欧柄のある暮らし」のようなボードを作れます。アクセサリー作家なら、「オフィスで使える小ぶりピアス」「特別な日のハンドメイドアクセサリー」「淡色コーデに合う作品」なども考えられます。
この分け方にすると、作品そのものだけでなく、作品を使う未来を見せやすくなります。結果として、安いから買うのではなく、自分の暮らしや好みに合うから選ぶ、という流れを作りやすくなります。
minne・Creema・BASEへの導線を整える
Pinterestで見つけてもらっても、商品ページまで迷わず進めなければ購入にはつながりません。ピンのリンク先は、できるだけ該当商品の販売ページに設定しましょう。ショップトップだけに飛ばすと、見た商品を探す手間が発生します。
minneやCreemaの場合は、商品ページの写真、タイトル、説明文がPinterestのピンと大きくズレないようにします。Pinterestでは淡い世界観で見せているのに、販売ページでは暗い写真だけになっていると、購入者は少し不安になります。
BASEの場合は、ブランド全体の雰囲気を見せやすいので、特集ページやカテゴリページに誘導するのも相性が良いです。ただし、商品数が少ないうちは管理が複雑になりすぎないように、まずは売りたい商品ページへ直接つなぐ形で十分です。
ネットショップで売れないからといって、すぐに価格を下げる必要はありません。Pinterestから来た人は、価格だけでなく写真、雰囲気、用途、ブランド感を見ています。導線と見せ方を整えることで、値下げ以外の改善余地が見えてきます。
リッチピンで商品情報を伝わりやすくする
Pinterestにはリッチピンという機能があります。設定しておくと、リンク先ページの情報がピンに反映され、通常のピンより商品情報を伝えやすくなります。
特にBASEなど自分のショップページを持っている場合は、商品名や説明が整っているほどPinterest側でも内容が伝わりやすくなります。minneやCreemaを使っている場合でも、商品タイトルや説明文に検索されやすい言葉を入れておくことは大切です。
リッチピンを難しく考えすぎる必要はありません。まずは、リンク切れをなくす、商品名を具体的にする、説明文に素材や用途を入れる、写真の雰囲気をそろえる。この基本を整えるだけでも、Pinterestから来た人が安心して商品ページを見られるようになります。
Pinterest用に撮影すると商品ページも強くなる
Pinterestのために写真を増やすことは、ECサイト全体の改善にもつながります。商品単体の写真だけでなく、サイズが伝わる写真、手に持った写真、ラッピングした写真、制作風景などを撮ることで、購入前の不安を減らせます。
商品づくりでも「自分が作りたいもの」だけでなく、「自分や周りの誰かが欲しいもの」を考えることが大切です。Pinterestで保存されるピンを見ていると、どんな色、用途、見せ方に反応があるのかが少しずつ見えてきます。これは次の商品企画にも役立ちます。
イベントでお客さんから「こういう色はありますか」「もう少し小さいものが欲しいです」と聞かれることがあります。Pinterestでも、よく保存される画像は静かなアンケートのようなものです。反応のある写真やテーマを見ながら、次に作る作品やセット販売を考える材料にできます。
続けるための運用ペースを決める
Pinterest集客は、短期間で一気に売上を作るというより、検索される入口を積み上げる施策です。そのため、無理なく続けられる形にすることが大切です。
新作を出すたびに3枚のピンを作る。イベント前にギフト向けボードを整える。季節商品は販売開始の1〜2か月前からピンを増やす。このくらいのペースでも、何もしないより検索の入口は増えていきます。
作家活動は、制作、撮影、発送、SNS、イベント準備とやることが多いものです。あまり多くのモールに出店しすぎると管理が大変になるのと同じで、Pinterestも完璧を目指しすぎると続きません。まずは売れ筋商品や見せたい世界観に絞って始めるのがおすすめです。
価格を下げる前に、見つけられ方を増やす
Pinterestは、ハンドメイド作品を安売りせずに届けるための選択肢になります。検索されるピンを増やし、ボードで世界観を整理し、商品ページへの導線を整えることで、作品の価値を伝える機会が増えます。
売れないときほど「価格が高いのかな」と考えがちですが、そもそも見つけてもらえていない、使う場面が伝わっていない、ショップの印象が残っていないだけかもしれません。Pinterestはその部分を補えるツールです。
作品の見せ方とあわせて、今の価格が利益を残せる設定になっているかも確認しておきたい方は、ねだんナビの価格診断ページで一度チェックしてみてください。
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